2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

この国を出よ

大前研一・柳井正著 1/31-2/1 著者らの議論を実現していかねば この国の将来はないと真剣に思う。 日本国債のデフォルトはあり得る ものとしての思考実験が必要。この国を出よ作者: 大前研一,柳井正出版社/メーカー: 小学館発売日: 2010/09/29メディア: 単行…

デンマークの教育に学ぶ

江口千春著 ダム雅子訳 1/30 デンマークの教育理念をわかりやすく 伝える好著。 自分の考える理想の教育を 体現しているように感じた。 よく生きることにターゲットを しぼるとこのような形態に たどりつくのだろう。デンマークの教育に学ぶ生きていることが…

ローマ亡き後の地中海世界(下)

塩野七生著 1/26-29 トルコとキリスト教世界の対峙する世界。 海賊出身者というよりは海賊そのものが 海軍総司令官となり力を発揮するトルコに すごみを感じた。 どこかカエサルの頃の蛮族の取り扱いを 彷彿とさせるものがある。 塩野七生ワールドもとりあえ…

イチローのバットがなくなる日

長谷川晶一著 1/25-26 イチローのバット素材であるアオダモの 現在おかれた位置づけがよくわかる。 貴重種をまもる動きがある一方で アドバイザリー契約という仕組みが これらの生産者の身入り向上につながらない という悪循環がつらい。イチローのバットが…

ローマ亡き後の地中海世界(上)

塩野七生著 1/20-1/25 ”ローマ人”後の地中海世界を”海賊”という 切り口で解きほぐす。 ”海賊”をビジネスとして進めたイスラム勢と 無名の人々を犠牲にし続けたキリスト勢との 根深い対立軸がよく浮かび上がってくる。 しかし、皇帝を軸にした描写の”ローマ人…

ローマ人の物語(15)ローマ世界の終焉

塩野七生著 1/15-1/20 いよいよ最終巻。 ローマをローマ足らしめた要素が ほとんどなくなりボロボロになりながら ”溶解”していく様子を淡々と味わう。 1人の偉大な統治者よりも安定した治世のほうが 民のためになるのかなとつくづく思う。ローマ人の物語 (1…

ローマ人の物語(14)キリストの勝利

塩野七生著 1/11-15 コンスタンティウスからテオドシウスまでの時代。 キリスト教的価値感にそぐわないローマの伝統が すべて捨てられていく様子がよくわかる。 著者のいう”溶解”がきわめて適切な表現だと思う。ローマ人の物語 (14) キリストの勝利作者: 塩…

ローマ人の物語(13)最後の努力

塩野七生著 1/7-10 ディオクレティアヌスとコンスタンティヌスの時代。 キリスト教の隆盛の布石となった時代背景がよくわかる。 コンスタンティヌス帝の凱旋門からローマ文化の衰退度合いが 如実に示されていることに驚く。ローマ人の物語 (13) 最後の努力 (…

ローマ人の物語(12)迷走する帝国

塩野七生著 1/5-6 ローマ帝国激動の3世紀。 ”皇帝”の地位がクーデターなどであっさり 移行してしまう時代。かつての重みは 感じられず乱世の様相を呈す。 どこかの国の総理大臣の状況に 近いなぁと思わずには読めない。 税制とローマ市民権政策の変更が ボ…

ローマ人の物語(11)終わりの始まり

塩野七生著 1/4-5 マルクス・アウレリウスからセヴェルスまでの時代。 周辺環境の変化およびローマ帝国指導層の変化が 静かに進行し始める。 内戦後の処置もかつての名将たちに比べると劣化してきて おり、さびしい感じがする。ローマ人の物語 (11) 終わりの…

ローマ人の物語(10)すべての道はローマに通ず

塩野七生著 1/3 毛色を変えて、ローマ帝国をローマ帝国たらしめた ハードインフラとソフトインフラに関する解説書。 セゴビアの水道橋は実物を見たときにそれだけで すごいと思ったものだが、本書を通じ、ローマ帝国 全土にあのような構造物が2000年前に…

ローマ人の物語(9)賢帝の世紀

塩野七生著 1/1-3 トライアヌスからアントニヌス・ピウスまでの時代。 ”現場”をよく知るリーダーに恵まれた時代を経て、 ローマ帝国のパクスがいよいよ確立される。 この時代の土木技術のレベルの高さ(特に 短い工期で仕上げること)には頭のさがる 想いが…

ローマ人の物語(8)危機と克服

塩野七生著 12/31-2011/1/1 ネロ以降からネルヴァまでの時代。 見通しの悪い皇帝がつづき、若干いらいらしながら 読む。 結果として”なる”リーダーのもろさを感じつつ、 見通しのよい治世をおこなうための ”準備期間”の必要性もあるのかと思う。ローマ人の物…